2月14日にNHKで放映された「クローズアップ現代」。
皆様も見られたでしょうか。
残念ながら私は施術をしていましたので、録画で見させていただきました。
内容の関係でしょうか、
当治療院の“なぜだか”多くの取材やお問い合わせがありました。
この番組に出ている訳でもないのに。
恐らく、不妊を専門としている中で、
「卵子は老化しない」と明言しているからだと思います。
本当に卵子は老化しないのか?
これについて具体的に卵子の老化に関して論証していきたいと思います。
まず、卵子を含む細胞の老化に関しての正しい定義。
細胞老化とは、
「細胞がそれ以上分裂して増殖できない状態」
のことを言います。
何となく、この一文だけでも卵子の老化はなさそうでしょ?
仮に50歳代で排卵している女性がいるとします。
その方の卵子は分裂可能なことが多く(日本の自然妊娠の最高齢は50歳台)、
この事からも女性の加齢とともに卵子は老化する、
というのは正しくないと言えます。
次に、細胞老化を引き起こす要因を考えてみます。
細胞老化は、
・テロメアの短縮
・染色体エラー
が原因によってその大半が引き起こされます。
テロメアは細胞分裂を起こすことで少しずつ短くなり、
最終的に分裂ができない状態になります。
40歳代の女性であっても、卵子はテロメアが短くなっていることは、
自然な状態でほぼ考えられません。
20歳代で産んだ子と40歳代で産んだ子は寿命が大幅に変わらないですよね。
もし卵子のテロメアが年代によって短くなるなら
年を経てからの子は皆、寿命が短くなってしまいます。
ですから、卵子の細胞老化が起こるとしたら主原因は染色体エラーが原因となります。
ただ、染色体エラーは催奇形因子によるものが多く、
これを「加齢」の一言で断ずるのにはかなり無理があります。
実際に、催奇形因子を排除すると、
成熟卵子の採卵や胚盤胞などにもなりやすいことなどから、
加齢により染色体がエラーするより、催奇形因子の蓄積が
染色体にエラーを引き起こすと考えた方が自然なことなのです。
ですから「卵子の老化」ではなく、
単に「卵子の質の低下」が起きていると考えた方が自然なのです。
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