こうのとり療法 は妊娠体質づくりのための治療法です

こうのとりが飛んできた

2012年2月 のアーカイブ

[卵子の老化] についての私見

2月14日にNHKで放映された「クローズアップ現代」。
皆様も見られたでしょうか。
残念ながら私は施術をしていましたので、録画で見させていただきました。

内容の関係でしょうか、
当治療院の“なぜだか”多くの取材やお問い合わせがありました。
この番組に出ている訳でもないのに。
恐らく、不妊を専門としている中で、
「卵子は老化しない」と明言しているからだと思います。

本当に卵子は老化しないのか?
これについて具体的に卵子の老化に関して論証していきたいと思います。

まず、卵子を含む細胞の老化に関しての正しい定義。

細胞老化とは、
「細胞がそれ以上分裂して増殖できない状態」
のことを言います。

何となく、この一文だけでも卵子の老化はなさそうでしょ?
仮に50歳代で排卵している女性がいるとします。
その方の卵子は分裂可能なことが多く(日本の自然妊娠の最高齢は50歳台)、
この事からも女性の加齢とともに卵子は老化する、
というのは正しくないと言えます。

次に、細胞老化を引き起こす要因を考えてみます。

細胞老化は、
・テロメアの短縮
・染色体エラー
が原因によってその大半が引き起こされます。

テロメアは細胞分裂を起こすことで少しずつ短くなり、
最終的に分裂ができない状態になります。
40歳代の女性であっても、卵子はテロメアが短くなっていることは、
自然な状態でほぼ考えられません。
20歳代で産んだ子と40歳代で産んだ子は寿命が大幅に変わらないですよね。
もし卵子のテロメアが年代によって短くなるなら
年を経てからの子は皆、寿命が短くなってしまいます。

ですから、卵子の細胞老化が起こるとしたら主原因は染色体エラーが原因となります。

ただ、染色体エラーは催奇形因子によるものが多く、
これを「加齢」の一言で断ずるのにはかなり無理があります。
実際に、催奇形因子を排除すると、
成熟卵子の採卵や胚盤胞などにもなりやすいことなどから、
加齢により染色体がエラーするより、催奇形因子の蓄積が
染色体にエラーを引き起こすと考えた方が自然なことなのです。

ですから「卵子の老化」ではなく、
単に「卵子の質の低下」が起きていると考えた方が自然なのです。

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スプレキュアで採卵する場合

2010年に、ある専門クリニックのDr.から、

「スプレキュアはhCGに比べて、若干、コントロールが難しい傾向がある」

と聞きました。
Dr.からの話や通われている患者さんの傾向を分析すると、
・年齢
・体重
・FSH値
などを考慮することによってスプレキュアの時間を変えた方が、
空胞を予防できるのではないかと思うのです。

例えば、一般的に9時採卵ですと、
前日の午前2時にスプレキュアをすることが多いと思います。
これは20歳代~30歳代前半の方向けの時間ではないでしょうか。
40歳代、特に40歳代半ばの方が午前2時にスプレキュアを行うと、
空胞になってしまうことが多いようです。

そこで昨年10月までの1年間、当治療院に通う40歳代半ばの患者さんで、
空胞が続いている方30人に、Dr.の指示で2時から0時に変えてもらいました。
すると、7割の方が採卵できるようになりました。
中には空胞が続くことで、治療自体を終了するように言われた患者さんもいます。
また、残りの3割の方の中には23時にすると採卵できたという方もおりました。
恐らく、40歳代の方はスプレキュアが十分に作用するためには、
若い方に比べて時間がかかるのではないかと考えられるのです。

スプレキュアの時間を早めると、
採卵時に排卵済みになってしまう可能性はありますが、
長く空胞が続くのでしたら主治医に相談の上、試されても良いと思います。
くれぐれも使用時間の変更は主治医の指示に従ってくださいね。

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